日本版LNDも気に入りました


by yukituri

読書) 光子本2冊

(この部分だけ分離) 土曜日のマチソワ後、遅まきながらの予習で考証本と光子の手記を各1冊読み、人物像をやや見直しました。

「クーデンホーフ光子の生涯」 堀口進
「クーデンホーフ光子の手記」 シュミット村木眞寿美 編訳

前者は、光子について流布している風説を、従来の出版物や光子縁の地をめぐって考証。縁の地めぐりでは、紀行本の風情も少し。「時間がなくて行けなかった」 とかもありますが。「時期を考えると坂が凍っていたというのは?」 とか、「親戚との確執は言われているようなものではない」 とか面白かったです。推測断定が多いのは残念。たった100年あまり~70年前の出来事でも、証拠集め大変なんですね。

後者は、第1次大戦中に書かれたもので、幼くして父親をなくした下の娘たちにパパの思い出を語るという趣旨。だから、ハインリヒの人柄や業績、ヨーロッパへの航海中に一緒に行った場所の話 (印象が強かったんでしょう) が中心。馴れ初めや結婚の時の父の態度とか、親戚と会った時とかに自分が何を思ったかとか誰がどう言ったとかは惜しいことに書いてない。親戚の人から受けた親切だけが記されている。光子、人の悪口をまったく書かないのは偉い、けどその辺のいきさつがもっと読みたかったな(^_^;

手記によればハインリヒ、すごい人だったみたいですね。20ヶ国語近くができて、陽気で誰にでも好かれて、いい外交官で、スポーツマンで哲学・宗教の学者で… ただ、モダンな女は大嫌いで、光子の自立してないところ? が好きだった、というのはややがっかり(^_^;A (いつも 「私の娘」 と呼んで、決して 「私の妻」 とは言いませんでした、とか) 
彼が死ぬまで、光子は夫に頼りきりだったんですよね? その彼女が異国の地であれだけ強くなるのはやはり並々ならぬものがあったんだろうな、と思いました。リヒャルトの結婚への反対も 「19歳の息子が学業の途中で33歳の女と結婚すると言い出せば、普通の親は反対する」 と訳者さんに言われると、それもそうかと。

というわけで、ミュージカルの描き方次第ではまだまだ好感度アップもできそうですが、ストーリーとしてはどうも盛り上がりが欠ける気も。落馬救助なれそめとか親戚の苛めとかもフィクションっぽいですし (裁判はあったようですが)、特に後半はクライマックスが作りづらいよな~ と思いました。
[PR]
by yukituri | 2010-03-16 09:08 | 普通の日記、PC・語学関係