さよなら歌舞伎座、前夜の徹夜組
2010年 04月 29日
折り畳み椅子やダウンコートまでは普通でしたが、四角い石油ストーブ持ち込んで四方からあたってる人たちには目が点に。そこまでするとは…!
並々ならぬ思い入れと熱意ですね。
式次第には 「京鹿子娘道成寺」 と書いてあったりして、ただの儀式だけじゃなくて出し物も含んだ、見ごたえありそなもののようでした。
この機会に書いておくと私、歌舞伎座の 「建て替え」 については非常に残念に思っています。せっかくの重厚な景観が、観光資源が…
ちなみに、中身 (設備) の近代化には大賛成ですので、誤解なきよう。
ヨーロッパだったらおそらく、外側は保存 (必要に応じて塗り直しとか) した上で内側を徹底的に直す、独語でいうと Renovierung が選ばれるでしょうね。説明すれば改築とかリフォームなのですが、もっとずっと。風情はそのままに、見違えるように美しく便利になった建物をいくつも見ました。
今朝のニュースを見ると、一部装飾と瓦は再利用しても、基本はデザインを似せた新築のようですし。日本はやっぱり、景観保存というか建築遺産に無頓着だなあと思いました。新築の歌舞伎座は、すぐ後に高層ビルがにょきっと建ってしまうわけですし。
別のニュースで、あの新しそうな (新館は’83年築) 「赤プリ」 閉鎖の理由が 「老朽化」 と聞いた時もびっくりでしたけど。家もビルも30年そこそこで建て替えるのが普通になっている今の日本って、やはりどこか変ですね。