日本版LNDも気に入りました


by yukituri

NINAGAWA 十二夜

 ニフティのシアターフォーラムで見つけた、NINAGAWA十二夜のオフ会に行ってきました。地震にはびっくりしたけど芝居も宴会も楽しくて。幹事さんありがとう!

(物語: 斯波主膳之助と双子の妹の琵琶姫は、船の難破で生き別れに。大臣家の荘園に流れ着いた琵琶姫は男装し、小姓・獅子丸として大篠左大臣に仕えることにする。大篠左大臣は獅子丸を求愛の使者として織笛姫に遣わすが、姫は女と知らず獅子丸に恋してしまう。左大臣を愛し始めていた獅子丸、実は琵琶姫にはつらいことだった。一方、やはり助かっていた主膳之助も都に上ってくるが、知らずに獅子丸と取り違えられ…)

 前に一度、別のシェイクスピア劇を見た時は、現代的な演出もあって「大げさな台詞が多すぎるなあ」とか思っていたのですが、歌舞伎の大時代さには意外にぴったりハマッてました。セバスチャン→ 斯波主膳之助とか、オーシーノ公爵→ 大篠左大臣とか、道化フェステ→ 御側衆の捨助とか、置き換えも楽しい。ヴァイオラはどうするのかと思ってたら、ヴィオラの訳で琵琶姫か、うまいですねぇ。

 時代は? 一応、江戸と書かれてるのですが、天正少年使節団みたいな子供たちが賛美歌を歌ったりするのは安土桃山かなあ。ご領主様に仕えるためわざわざ都に行くのはちょっと苦しい。平安時代とか、戦国時代の静かな時でもした方がよかったのでは。

 おバカな右大弁・安藤英竹(騎士アンドルー)の尾上松緑はノータリンメークで捨て身の怪演。まさか歌舞伎座で「ボク帰る!」なんて台詞が聞ける日が来るとは! しかも足元は赤いスパンコールのブーツ、脱ぐと色違いの靴下ですよ~ 普段はかっこいい役をやってる人だそうですが。

 主役の尾上菊之助は、つい素の女らしさが出てしまう獅子丸と、そのきりっとしたバージョン、それに主膳之助と何種類も演じ分けててえらい。女形としての声もけっこうきれいでした。織笛姫の中村時蔵さんは、頬がこけてて声も年取った感じで、失礼ながら妙齢の女性というにはちょっと苦しかったです。演技は多分すごいのでしょうけど。腰元の麻阿(市川亀治郎)がうまかった。猿之助の一座だそうですね、なるほど。美中年の大篠左大臣(中村信二郎)や、丸尾坊太夫/捨助の尾上菊五郎の演じ分けも見応えありました。

 もちろん、蜷川演出も非常に面白かったです。鏡張りのふすまや壁(役者の横顔や背中が映ってたりする)とか、近代的照明やチェンバロの音とか、舞台一面のユリの花とか、歌舞伎では多分新鮮なものが多くて。一作だけ見たスーパー歌舞伎を思い出しました。
 こういうのに慣れると、普通の歌舞伎がつまらなく見えちゃったりしそうで…(^_^;?

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by yukituri | 2005-07-25 23:07 | 国内観劇 (その他)