人気ブログランキング | 話題のタグを見る

日本版LNDも気に入りました


by yukituri

2013東宝レ・ミゼラブル キャスト一口感想

なんやかんやと3回見てしまいました。まだほとんど感想をアップしてなかったので、今更ですがキャストへの一口を。山崎マリウス、鎌田ジャベール見てないし、複数キャスト商法の餌食だなぁと思いつつ、もう少し行くかもです。

1回目 4/30火 夜(プレビュー)
  吉原、川口、知念、若井、原田、駒田、森、野島

2回目 5/ 8水 夜(以降、本公演)
  キム、川口、知念、若井、田村、KENTARO、森、杉山

3回目 5/18土 昼
  キム、川口、和音、青山、田村、駒田、谷口、上原

1回目は音量とエコーが小さすぎ、オペラのような生声を目指してたのか?と推測。演奏も非常に軽く、ミュージカルとしては物足りなかったです。2回目以降はこの辺が改善されてました。その差は差し引いてほしいけど、当日感じたところでは、




吉原バルジャン: 声量が物足りなかった。前回バルジャンでもそう思ったので、東宝の音が小さすぎ? 最近は上がっているらしい。
囚人姿が丸刈り+傷跡でどこの坊主。
恰幅がさらに良くなって、老成&父性っぷりは上がっていた。

キム・バルジャン: 「声デカッ」 イメージだったけど、これまた音響のせいか演技プランか、バルジャンではそうでもなく、柔らかいファルセットが新鮮。高音まで安心して聞けるのがいい。
Mozart l'Opera Rock の細身サリエリよりはかなりガッチリ型。
「全く老けない」と聞いていたので、思ったより年齢出せてるかも、と思った。ただ、最後まで美中年で、とても死にそうにない。村人脅すところやジャベールの首絞めるところは、さすがハイド(^_^; 
最初の荒みっぷりと市長以後の演じ分けがよい。やっていくうちに、情感ももっと深まるだろう。
というわけで、帝劇で見られて良かったキャスト。ただ、海を越えた日替わりの無茶なスケジュールで舞台に穴をあけたのに、反省も見せないまま、またソウル (Jack the Ripper) と福岡・大阪を掛け持ちって… この辺はファンとして少し失望した。

川口ジャベール: エリート感は全くない。でもすごく美声。ギャップが面白い。たたき上げの貫禄はかなり出てきて、いい感じに円熟する後半は 「おやっさん!」 と呼びたくなる。キムバルとだと美声対決(^^) 自殺のところも説得力があると思う。
プレビューでは聞きごたえ一番で拍手も最大だった。今回の昇格組の中で一番好き。
まだまだあると思って、岡さん禅さんのジャベールを見逃したのは痛恨だけど、こういう抜擢はどんどんやってもらいたい。

知念ファンティーヌ: 薄幸キャラ、痛めつけられる姿が痛々しい。本当に死にそうに見えるのは素晴らしい。歌は下手ではないが、独特の声質が好みとは違い、個人的には2回で十分かな。

和音ファンティーヌ: 3回目にしてようやく見られたお目当てキャスト。なかなか山猫。歌が上手い。ただ、あまり朗朗とは歌わないような。台詞的な歌い方を指導されてるのかな? コンサートとかで 「夢破れて」 を聞きたくなった。

若井コゼット: 実年齢は問わないが、お嬢様に聞こえてほしい役。この人の場合は、年上女性ががんばって可愛い声を出そうとしているように聞こえた。2回目はやや改善されていたが、マリウスよりは確実に姉さん女房。

青山コゼット: やっぱりお嬢さん声ではない。
♪お前、寂しい子よ~ のシーン、バルジャンにプンプン怒っている。反抗期? まあ、あの父もかなり娘心に鈍感だけど。

原田マリウス: 1年ちょっと前に見たコンサートの時パッツンパッツンだったのが、すっきり痩せていてびっくり。歌演技とももうベテランの安心感。評判通り、まじめで堅物な風情がよく出てる。

田村マリウス: 新キャスト。ちっさくて細っこくて初々しく、実年齢30(!?)にはとても見えない。可愛いのだけど、職場の某先輩に雰囲気が似ていて萌えられず(^_^;A 歌はまあまあ? フレーズの最後に圧を掛けるのが耳に付く。「君こそマリウス!」とUK演出家に絶賛されたと聞いたけど、そこまでかなぁ?

両方共通。エポニーヌの気持ちには超絶鈍感なのか、躱してるだけなひどい奴か。当時のことだし、人種が違うと思ってる可能性もあるかも。
新演出では、杖を突いてよろよろ歩いてきたのに、バルジャンの告白を聞いた後、すごい速足でスタスタ行ってしまうのが笑える。「びっくりしたら治るんかい」 と突っ込みたくなる(早替わり大変なのは分かるけどさ)

野島アンジョルラス: すっきりイケメンで歌もいいかな、と思ったら、♪群れとなりてー などの歌い上げるところがやや物足りず、残念だった。カリスマにはあまり見えないけど、新演出はみんなそうかな。

杉山アンジョルラス: 抜擢組。堂々としていて、声量もある。カリスマはもうちょいあっても?

上原アンジョルラス: 3回目にしてようやく見られたお目当て。美声・声量とも、これこれ、この歌が聴きたかった! と思う。なんでこの人から減らすかなぁ(>_<) UK演出家とは好みが合わないかもしれない。

テナルディエでは、駒田さんは安定だけど、KENTARO さんがキャラ立ってる! だみ声も動きも最高。ジャベールも良かったと聞くけど、こちらの方がはまり役かも。

テナ妻は、谷口さんも上手いが、やっぱり森さんが楽しい♪

アンサンブルでは、たまたま3回とも司教は北川さん、グランテールは丹宗さんだった。グランのだみ声歌いが好き。コンブフェールは杉山さんがいいけど、原さんも悪くない。一番縦横大きいから目立つけど、コンブじゃない日はお休みなのかな? 2役やる人と、1役だけ・しかもダブルキャストの人がいる? 複雑でよく分からない。

追記) エポニーヌを忘れてました。私としたことが(^_^;A

笹本エポニーヌ: 高値安定。薄幸キャラでか細い歌に聞こえたのは、プレビューの音響のせいか、演技指導の変化か? 一番泣ける。

平野エポニーヌ: アイドル的人気の声優と聞いて、あまり期待していなかったら、思いのほか力強い歌で感心した。

昆エポニーヌ: 坊やの格好が似合うのは確実だろうと予想してたら、その通り。色気より健気?むしろ元気?? マリウスが友達扱いするのも分かる。歌はジュリエットの頃より艶があると思う。

共通: お使いで、「坊や」 と言われて帽子を取って女の子アピールするが、ちょっと余計では? バルジャンはごく普通に 「気を付けて行け」 と言うだけだから、物凄く鈍いか気遣いが足りない人に見えてしまう。
 まあ、ファンティーヌの苦境も分からない鈍感には違いない。
by yukituri | 2013-05-22 15:59 | 東宝・梅芸系