日本版LNDも気に入りました


by yukituri

トラップ一家 復習

 昨日、サウンド・オブ・ミュージックを楽しんだので、時差ボケで夜中に起きて眠れないまま、プログラムやネットで、ミュージカルの元になった実話のことを読んでました。いろいろ違いがありますね。つうかすごい脚色だ。
 でも、実在の一家も十分に波瀾万丈です。以下、いくつかのサイトを総合すると、



*マリアはちゃんと先生で、次女の家庭教師として派遣
 教員養成学校を出て、修道院付属校で教えてもいるんですね。
 トラップ家に派遣されて教える相手は7人全体ではなく、病気で学校を休みがちだった次女だけで、しかも Gouvernante ではなく Nachhilfelehrerin だった (権限が補修程度に限定的?)
 ミュージカルでは、ただの若い修練女があんな子供が多くて大変そうな家に突然派遣され、人柄で何とかしてしまう話。そううまく行くんかいなと、前から疑問でした。

*お父さんは男爵でも大佐でもなさそうで、実は優しかった
 子供たちを笛で呼びつけて教練するような軍隊バカに描かれてますが、実際は第1次大戦の英雄ではあっても、とっくに退役していた少佐 (大佐は誤訳) だし、愛情深く優しい父親だったそうで。笛で子供を呼んだのは庭が広すぎたから、とあって納得。ま、映画でも権威主義的ながら愛情はありますが。
 称号は男爵でなく騎士 (Ritter) で、ドイツ語 Wikiでは最後まで Ritter von Trapp。英語 Wikiには known as Baron von Trapp とあるけど、どうしてかは書いてないし、英語版のみミドルネームが Ludwig でなく Johaness でイマイチ信用できず。

*物語の時点では結婚12年、お貴族な生活でもない
 しかも1933年の金融恐慌で破産して、貸間や歌手活動で生計を立てていた。第1子(実際は息子)は既に医者になっていた。ちなみに、ゲオルグ・マリア夫妻の年の差はなんと25歳。

*亡命の動機はカトリックの信仰
 最大の理由はナチス政権下でカトリックが圧迫されたからだそう。もちろん愛国心もあったんでしょうけど。

*アルプス越えは列車に乗って
 すべての山に登れ、を地で行くラストは脚色。ナチス党員だった執事 (忠誠心はあったよう) に進言され、アメリカから演奏活動に招聘されたのをきっかけに、旅行/遊山のふりで列車でイタリアに行った。

*マリアは著作権に弱かった
 自伝がよく売れたのはいいけど、その映像化の包括権利を1万ドルで売り払ってしまった。その手のことに詳しくなかったし、すぐお金が必要だったからとプログラムにはあったけど、印税とか演奏ギャラとかでは不十分な理由があったのかな? というわけで 「菩提樹」 や 「サウンド・オブ・ミュージック」 が大ヒットになっても一銭も入らなかった。

 ゲオルグの描き方を変えてほしいとの要望も通らなかった。優しい父だったのに、と子供たちにも不評だった。

 契約はよく読んで結ぶべきですよね! 特に、売り切りには注意。低率でもいいから歩合を付けましょう。かの 「赤毛のアン」 も500ドルぽっきりだったとか…
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by yukituri | 2013-10-16 16:02 | 海外 Musical 話題