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日本版LNDも気に入りました


by yukituri

新作オペラ 「八犬伝」 鑑賞

1/28 17:00 北とぴあ・さくらホール

仙道作三作曲の新作オペラ「八犬伝」を鑑賞。ミュージカルならともかく、新作のオペラを見るなんて滅多にない経験なので興味深かった。G列と聞いていた席は、行ってみたら端だけど実質2列目で良かった。

1幕は、里見家が南総を奪い、また攻められ、犬の八房が敵の首を取って伏姫を与えられ、気の感応で身ごもった姫が自害するまで。
2幕は、姫の玉が飛び散って生まれた八犬士の一人、犬塚信乃が義理の妹・浜路との恋を振り切って旅立つまで。
3幕は、信乃が他の3人の犬士、現八、小文吾、親兵衛と巡り合うまで。

かなり長い。音楽は、うーん、いかにも近代オペラらしい?不協和音的な旋律ではあるんだけど、せりふをウニャウニャ歌ってるだけって感じで、印象に残る曲(アリアとか)に乏しい。2幕にお遊びで出てきた「女心の歌」(リゴレット)とハバネラ(カルメン)が一番楽しめたって、どうなのよ(^_^;) 唯一笑えるシーンでもあった。有象無象の新曲より名作の古曲か(笑)

信乃と親兵衛(成長後)は女性がやっていた。だから2~3幕は女同士のデュエットが多かったけど、女性のままの声で歌ってたのがちょっと。少しは少年っぽく工夫してほしい。ダンス担当の人たちもかなり素人で(バレエ教室の生徒?)、男の役もダンスも宝塚には及ぶべくもない水準だった。ダンサーは要らないんじゃないかな。

「夕鶴」と違い、和製オペラの名作になるとは思えない、というのが率直な感想。曲もそうだけど、専修大の先生とゼミ生作という台本も、もう少しまとめようがあると思った。

歌手の方々はもちろん、マイクなしで歌い上げる力はミュージカルとは段違い。悪役・玉梓の津山恵さん(声も姿もおきれい)や、お笑い担当・左母二郎の佐藤一昭さん(さすがオペレッタやってるだけある呼吸)が良かった。
by yukituri | 2006-01-29 09:32 | 国内観劇 (その他)