「紅はこべ」 続編の日本語訳が読めるサイト
2008年 10月 27日
兄の敵を愛してしまう元大貴族の娘と、その恋人の救出を描く第2作 "I will Repay" (我これに報いん) と、ショーヴラン再び! の第3作 "The Elusive Pimpernel" (神出鬼没の紅はこべ) の全訳が載っています。
おそらく本職の翻訳家さんではないんでしょうけど、なかなか読みやすく、もし同人誌だったら有料でも買いたいと思うくらい。
第1作でまんまとパーシーにしてやられたショーヴランが 「紅はこべ」 の正体を誰にも報告しないまま左遷されているというのはちょっと苦しいけど (普通ならパーシー、フランス全土に指名手配でしょう!)、そうじゃないと続編が成り立ちづらいからしょうがないですね(^_^;A
解説も充実しています。リストによると、紅はこべは、本編の長編12作、パーシーの祖先を描いた外伝?2作、短編集2作、評論他3作みたい。
4作目以降は題しか出ていませんが、それでも想像をそそられます。
"A Child of the Revolution" がルイ・シャルルの話なのかな? とか。
追記: HPの運営者さんから、本編の第4作 "El Dorado" (エル・ドラド) がそうだと教えていただきました! ありがとうございます(^^)
登場人物紹介では、ショーヴランのモデル話も。ミュージカルの彼は 「裏町のドブを見て育った」 貧民で、貴族に復讐する気満々なのですが、史実の Bernard-Francoise Chauvelin 氏は何と侯爵! 金持ち度は分かりませんが、貴族としてはパーシー (準男爵) よりずっと格上だったんですねぇ。若いころ実際にイギリスに外交官秘書として派遣されてるとか。
1766~1832 という生没年を見て、ちょっとホッ。ミュージカルを見ていると、あのままだとロベスピエール (1794年の政変で処刑) の巻き添えでギロチン台かと懸念していたので。少なくとも、モデル氏はその後も末永く共和派の政治家として活躍したようですね。
おまけ: ロベスピエールのことを調べようとしてたどりついたフランス革命についてのサイト → こちら ショーヴランは残念ながら載っていないようですが、とっても勉強になりました。恐怖政治の立役者・ロベスピエールは、実は清廉で、高い理想の持ち主でもあった (それで行き過ぎた?) とか。スカピンでの (一般の?) 権力亡者のイメージとはちょっと違いますね。