ウィーン・ミュージカル・コン 作品感想
2008年 05月 27日
1) Tanz der Vampire: オープニングは Andréさんのクロロック伯爵。かなりうまいんだけど、もう少しねちっこさがほしい。Lukas と Marjan の少年少女(役) コンビは、ウィーンのコンサート版CDよりずっと好きになった。舞台で見ると本当に可愛い。Máté の伯爵はアツくていいなあ。"Die unstillbare Gier" より "Totale Finsternis" がもっと気に入った。去年ベルリンで見た Sarah より Marjan の方が強いし、声の絡みもいい。CDが楽しみ。お願いですから、日本版ヴァンパイアのCDのような軽い音にはしないでくださいね! < 梅芸さん。
2) Romeo und Julia: 5作品中で唯一、ドイツ語オリジナルではなく、かつ日本でも上演されていない作品。ファンの熱烈なニーズで実現したんだそうな。そりゃーそうでしょ、あの2人でだったら、絶対これが一番見たいもん! 私はウィーンでは見逃したクチだし(涙) 終了後のアンケートの 「今後見たい作品」 に思いっきり 「この2人でのウィーン版の来日公演!」 と書いてしまった。もし東京で(も)やれば、十分に売れると思う。
2人にばっかり歌わせられないのか、デュエットが2曲だけだったのが残念。最初にオケが "Ball"を演奏した時は、続く "Liebesglück" が聞きたくてたまらなくなった。"Herrscher der Welt" では、Máté と André さんの役がありえねー組み合わせだった (普通は逆でしょ…笑)
3) Rebecca: Andréさんのフランクには 「おおお~ 本物!」 と、とにかく感動。さすが、世界初演を作り上げたオリジナルキャストは違う。マキシムは2人だったが、やっぱり Uwe さんの歯切れのいい歌とギョロ目演技? が恋しくなった。Lukas くんのも見てみたかった。主題歌はてっきり Maya さんと Marjan の掛け合いでやってくれると思ったのに、1幕のソロで残念。迫力ではあったし、本舞台でも十分通用しそうだけど。Máté は実はファヴェルで見たかった(爆) Marjan の "Ich" は十分合ってたけし、一度見た日本版よりはもちろんうまかったけど、もっとよくできそう。
4) Mozart!: 5作品の中で一番気に入った。司会の高嶋さんが言ってたように、まさにドリームキャスト。Lukasくんの若々しいヴォルフガングといい、Andréさんの円熟したパパレオポルドといい、ウィーン初演版CDより好きなくらい。コロレドだけはCDの Uweさんの方が好き(迫力、歯切れよさ、ドイツ語のクリアさ etc) だけど、Máté の熱血大司教もなかなか。あの5人のだったら、喜んでどこの舞台にでも駆け付けたいし、7月のCDも楽しみ! 直前に見たドイツ・プラウエンの公演より2倍は良かった…って、小都市の常設劇場とウィーンのスターじゃ比べるのも失礼か。
5) Elisabeth: ベルリンで、まさに念願の初演キャスト2人で見てきたばかりだけど、その時より体調が戻ってたせいか、「ああ、この組み合わせもいいなぁ」 と素直に楽しめた。Markus Pol さん (ベルリンでも好演中) には悪いけど、Maya さんのエリザベートとの組み合わせでは、André さんにやっぱり一日の長があると思った。2005年に私がウィーンに見に行った時は、その2日がちょうど彼氏のお休みにぶつかっちゃったから、ついに生で聞けて感動。街中で実物皇帝の肖像を見た3歳の息子さんが、「あ、パパだよ!」 と言ったと言う、フランツ・ヨーゼフそっくりさんメイクと衣装で見てみたかったなあ。Maya さんが言ってたのとは違って、ベルリン公演の衣装はドイツ版ベースなんだから、ウィーンからそれっぽいのを持ってきてくれても良かったのに…